生コンクリートが注文(発注)され、いよいよ生コンクリートが建設現場に運ばれてくるわけですが、生コンクリート材料その物がいくら管理されて出荷されたものでも、受入れる工事現場の方できちんとした受入れ管理がなされていなければ設計仕様で求められている強度等を確保することはできません。

そこで、今回からは生コンクリートの受入れ以降の施工等について話をしたいと思います。

 
 現場での生コンクリート受入れポイント

  1. 生コンクリート出荷伝票による生コン工場出荷時刻の確認
     JASSでは、生コンクリート練混ぜ開始から生コンクリート打設完了までの時間が決められている
    外気温25℃未満の時は120分以内  25℃以上の時は90分以内となっている

  2. 生コンクリート荷降し地点における生コンクリートの品質検査
    指定スランプ ・ 指定空気量 ・ 軽量コンクリートの指定単位セメント量と単位容積重量
    テストピースの採取(採取ロット・採取数量)

  3. 生コンクリート工場の当日の製造数量確認 ( 当日の生コンクリート出荷計画に無理がないかどうか)

  4. 当日の生コンクリート打設から打設完了・硬化開始までの気象状況の確認 (天気予報 等)

  5. 生コンクリート打設予定数量に対するコンクリートポンプ車の配置台数の確認(打設能力 等)

  6. 生コンクリート打設直前(コンクリートポンプ車ホースの筒先)における生コンクリートの品質検査
    所要スランプ ・ 所要空気量 ・ 軽量コンクリートの所要単位セメント量と単位容積重量

  7. 生コンクリート打設要員の確保確認(コンクリート工事施工計画書で計画された要員以上の確保)

  8. 生コンクリート打設に使用する器具等の確認(器具の試運転・必要台数・必要電源 等)

  9. 気象条件に伴う仮設計画は出来ているかの確認(暖房設備・散水設備・照明設備・覆蓋設備 等)

  10. コンクリート打ち継場所及び打ち継処理方法の確認

以上、生コンクリートの出荷から打設までのポイントを書いてみました。

生コンクリートは、文字の通りナマ物ですので事前の計画・事前の確認は必ず行う事が重要です。
上記のポイントを守らずにコンクリート工事を開始した場合には、品質的にも金銭的にも社会的にも大きなリスクを発生させることになります。

 
  生コンクリートの現場場内における運搬方法

  1. コンクリートポンプによる運搬
  2. コンクリートバケットによる運搬
  3. ベルトコンベアーによる運搬
  4. シュートによる運搬
  5. 手押し車(カート)による運搬